2014 01,08 20:52 |
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今日は水曜日なのでクリニックは休みです。
以前から妻と「永遠の0」の映画を観に行く約束をしていました。やしきたかじんさんが亡くなって朝からややブルーでしたが、気を取り直して出かけました。 家から一番近いのは緑井のフジにある東宝シネマズです。今日はレディースデイなので、妻は1000円です。そのためか、観客のほとんどが女性でした。平日ですしね。 主演は岡田准一さんです。僕はよく知りませんがジャニーズらしいですね。今年の大河ドラマの主人公と言われて認識しました。 昨年、永遠の0の文庫本をMRさんから借りて読んでいましたが、映画があると知って途中で止めました。原作を読んでから映画を観るとつまらないから。妻は原作を読んだ上での観覧です。 映画の内容をここで書くと、もしこれから観られる方がおられたときにネタバレになるのでやめておきます。しかし、ほぼ全編を通して涙涙でした。たかじんの訃報の件でやや涙腺が緩くなっていたこともありますが、映画の内容によるところが大です。とても感動的な映画でした。 映画を観て考えることはたくさんあります。 ここからはかなり大ネタです。僕の思想信条がかなり含まれますので共感できない人は読まないで下さい。 先の大戦の戦争責任がどこにあるかを考えます。というか、戦争を始めた責任よりも、戦争をやめされられなかった責任です。戦争を始めた責任はおそらくほぼ全員の日本人にあると思います。だって、当時は世論が開戦熱望一色でしたし、マスコミも開戦を強く求めていました。現在では極左の朝日新聞だって当時は開戦を煽ったわけですし。実際に戦争に踏み出したのは東条英機をはじめとする閣僚と軍部ですが、おそらく誰にもとめることはできなかったでしょう。時代の熱狂とはそんなものです。 ですが、戦争をやめることはできたのではないかと思います。太平洋戦争の勝敗はおそらくミッドウェー海戦で決まっていたと思います。その後は一方的な日本の消耗戦です。そのなかで、海軍では特攻隊や回天など自殺戦術が行われています。陸軍では兵站を無視したインパール作戦が行われます。冷静に考えれば、このような作戦戦術が戦局を好転させることはあり得ません。精神論を振りかざして、若い命を無駄に捨てさせたとしか思えません。 永遠の0ではこの特攻で落命した兵隊の心情が痛いくらい描かれています。軍部、閣僚、マスコミなど早くから日本の敗戦を悟る立場にあったものがどこかで戦争をやめる勇気を持てなかったのかと本当に残念に思います。 だからといって、僕は東京裁判を認めることはできません。A級戦犯の罪状である平和、人道に対する罪なんてのは明らかに事後法であり、当時の常識からして戦争が悪だとは到底言えません。ですので、A級戦犯なんてのは戦勝国のリンチです。本来なら、サンフランシスコ講和条約後に正式に日本人により名誉回復がなされるべきだったと思います。彼らが合祀されている靖国神社に安倍首相が参拝することは当然であり、それを中韓にとやかく言われることは筋違いだし、またそれを批判する日本人がいることも理解に苦しみます。もちろんアメリカに失望なんでいわれる筋合いはありません。 ですが、すでに負けがわかった戦争を続けて、意味のない戦闘で多くの命を無駄に奪った責任はあると思います。A級戦犯を犯罪者とは思いませんが、道義的には許せない気持ちもあります。これは日本人が自分で考えて戦争を総括し、判断すべきことだったのでしょう。 しばしば、ドイツは戦争を総括しているのに、日本は総括できていないといわれます。それは、結局天皇の存在によるところが大きいのでしょう。ドイツは、戦争の責任をヒトラーを中心としたナチスに負わせることで無理なく総括しました。当時はドイツ国民も熱狂的にナチスを支持したはずですが、所詮ナチスは政党の一つに過ぎませんのでそれをならず者として責任を押しつけてもなんら道義的な問題が生じないということだと思います。 しかし、日本はそうはゆきません。天皇の戦争責任にやすやすと触れることはできませんが、少なくとも帝国憲法では統帥権が天皇にあったのですから、国体として戦争を指導したと総括せざるを得なくなります。A級戦犯とされた人たちは、戦争責任が天皇に及ばないように罪を引き受けて死刑になったのでしょうし、それを否定すると天皇制の維持に矛盾が生じるようになります。そのため、日本では戦争を総括できません。これはこれからもかわらないでしょうね。 僕は万世一系の天皇制を誇りに思いますし、天皇家に対して崇拝の念を感じます。ですから、これからも男系男子で継承して行くべきと思います。だらかこそ、戦争の総括との間に自己矛盾を感じてしまいます。これには結論はないと思いますが。 久しぶりに、熱く語ってしまいました。 映画を観て、知覧の特攻隊資料館に子供を連れて行きたいと思いました。あそこにある遺書を読むと涙が止まりません。ですが、果たして子供たちが同じ思いで読んでくれるかどうか…かなり不安があります。 PR
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